「おま、太った?」
「・・・あっそ。」
いてえ。マジで痛いんですけど!夜の営みを昼に終えたちょっと不健全なと俺はゆったりと流れる時間に身を任せていた。んだけどさ、やっぱ終わった後って人肌恋しくなるだろ。布団の中で背を向けてるを後ろから抱きしめたわけだわ。いや、別にやらしいこと思って抱きしめたんじゃねーよ?ただ、こう、なんていうの?ほのぼの系な感じで甘い時間を過ごしたかっただけよ。けど、なんか、こう、の腹のあたりに柔らかいモンがあって、あれ?おっぱい?みたいな。で、俺は不覚にも思ったことを口にした。
「おま、太った?」
したらのやつ、冷めた声で「あっそ」とか言いながら俺の腕つねったの。それがマジ痛いんですよ、ね、さん。
「や、悪気はなかったんだけど、ね、ちゃーん、聞いてる?」
「ごめんなさーい。肥満彼女で。」
や、別に肥満とか言ってないから!
どうフォローしてみてもは服を着る手を止めない。あちゃー。こりゃ、マジで怒ったか?銀さんちょっと太った女の子の方が好きなんだけどなー。ちょっと、だよ。ちょっとちょっと、じゃねーよ?ちょっとちょっと、だったらハム子だかんな?
・・・え、もう服着替え終わったの?はえーよ。いつもだったら10分くらい経ってんじゃん。何3分以内に着替えてんの。カップラーメンもまだできてねーよ!
「じゃ、銀ちゃん。」
「もう帰んの?もうちょっとイチャイチャしよーよ、ちゃん。」
「やーだ。だってこれから習い事だもん。」
あり?習い事なんか習ってたっけ?もしかして、さよならの口実?まじでか!
やだよ銀さん、「太った」って言葉でお別れとか。もっと深い関係だったんじゃねーのかよ。
「。」
「何?」
「俺が悪かった!太ったとか女の子には禁句だもんな、でも俺ちょっと太ってる女の子好きだから!お別れとかやだから!」
何言ってんだよ、俺。ちゃっかり手まで掴んじゃって。元はといえば俺が女の子には使っちゃだめ用語使ったからだろが。
「何言っちゃってるの?これからお妙さん家で[お妙’sブートキャンプ]の時間なの。遅れたらスクワット!手、離して。」
「・・・は?お妙’sブートキャンプ?」
「そう。近所の贅肉が気になってる女の子達集めて、頑張ってるの!あたしも前銀ちゃんに抱かれた時、やばいなーって思って。」
あ、お別れじゃねーの?あ、よかった。は「じゃあ、また後でね。」そう言って部屋から出て行った。てか、さっきまでの俺達、周りから見たら結構甘くね?ね?ね?
それにしても、の「銀ちゃんのため」的な発言、やばいな、おい。・・・お妙’sブートキャンプ?●リーじゃなくて?・・・パクリ疑惑浮上?
・・・まあ、まだ昼だしな。夜も愛しあおうか。
そんなことを思っていると、急に眠気が襲いだして。
俺はさっきまでがいた布団のシーツを握って、目を閉じた。
目が覚めると汗で濡れて色っぽい彼女が目の前に。
(銀ちゃーん起きてよ。)(もう夜?)(まだ夕方。)
2007.08.14